vol.182

 エアコン清掃で電力不足を乗り切ろう!
 今年の夏は、去年以上に電力不足に陥る為に、より一層の節電がもとめられています。真夏に一番使用が多い家電はエアコンです。何年も掃除をされていない方は、エアコン清掃をお薦めします。

 なぜ節電に繋がるのか?冷房効率がアップする為ですが、なぜかをご説明します。エアコンの特長を言いますと、室内の暖かい空気を吸って、内部でその空気を冷たくして吐き出すことで室内を冷やす冷たい空気を送風しています。
では、なぜ徐々に冷房効率が落ち、なかなか冷えない状態になるかと言いますと、取り外し可能なフィルター掃除を怠ると、フィルターにホコリが詰まり、思うように空気が吸えず、空気を冷やしたくても内部に入ってきません。空気を吸い込むためにエネルギーをロスしてしまいます。

次に空気を冷やす、冷却フィンの部分ですが、フィルターで捕りきれなかったホコリやタバコのヤニ、料理の油煙、繁殖したカビ汚れ等が付着し冷却フィンの表面を覆い、隙間が詰まってきます。そうすると、冷却フィンがせっかく冷やそうとしても空気に冷気が伝わらず冷やすことが出来なくなります。そして設定温度を必要以上に下げ、風量を上げて電気エネルギーをロスすることになります。
そして、空気を送り出すファンにカビやホコリが付着すると、ファンが重くなり、空気抵抗が増え、モーターの負荷が大きくなり、必要以上の電力を要することになります。エアコン清掃は、そういった要因を取り除き、必要以上に設定温度を下げる事なく、また風量を上げる事なく、室内を冷やす事が出来るので、節電になるという訳です。エアコン洗浄を依頼しようかお悩みの方は節電効果に注目してください。
しかし、気になるのはやはりエアコン清掃の費用ですが、金額に表れないエアコン清掃による節電効果にも注目していただきたいと考えます。特に日中、点けっぱなしのエアコンのような、稼働時間の長いエアコンほど節電効果も電気代に大きく反映されてきます。また梅雨明け後の、夏場のエアコン清掃の節電効果を金額に換算すれば決して高くないサービス料金だと実感してもらえると考えています。
藤居 宗一郎


 ネクタイの歴史

 ここ最近は、クールビズのおかげで夏の炎天下にネクタイをして動き回ることは個人的にはなくなりましたが、クールビズが叫ばれる以前の夏のネクタイは拷問に等しかったと思います。なにが楽しくてこんな厄介なものを発明したのか、と考案者がこの場にいたら小一時間問い詰めたくなってしまうでしょう。そんな責めを怖れてというわけでもないでしょうが、ネクタイの考案者は知られていません。というよりも、長い年月をかけて進化してきたものなので誰が考えたというものでもないのです。

現代のネクタイのルーツを辿ると16世紀のヨーロッパまでさかのぼります。当時イギリスやフランスで男性は十数センチもの厚さがある「ラフ」と呼ばれるものを首につけていました。ラフは首の周りを囲む大きな円盤状の襟で、白い布で作られ型崩れしないよう支えられていました。この時点ではまだ「襟」の域をでないものでしたが、やがてラフはフォーリング・バンドという首から肩にそって山形に垂れる形状ものに取って代わられ、これは主に清教徒の間で流行しました

十七世紀になるとスカーフ状のクラバットという薄い布を巻くことが流行し、このあたりから現在のネクタイの原型が出来始めます。蝶結びもこの時期生まれたそうです。そして十九世紀に入り服装の単純化に伴い、黒い大きなクラバットを巻くことが流行し、一八四〇年頃になるとネクタイと呼んでも差し支えないものになってきます。素材も柔軟になり、デザインも多様化し始め現在一般的なフォア・イン・ハンドと呼ばれるネクタイが九〇年代に広まり現在にいたります。
なんとも絡まったようなネクタイの歴史でしたが、絡まるところがネクタイらしいといえばらしいですよね。

山本 拓也


 くるくる鍋
 夏になると食べたくなる「ひやむぎ」と「そうめん」。麺を茹でる際にダマにならないように菜箸でほぐし、回しながら調理されると思います。その間の台所の暑いこと!汗は拭いても拭いても、ダラダラと流れ落ちるのではないでしょうか?そんなお困りの主婦に強い味方が登場の予感です。
 ある歯医者さんが開発した鍋はなんと火にかけるだけで鍋の中に対流を起こし、渦を発生させるのです。その名も、『くるくる鍋』です。

 どうしてこのような渦巻きが起こるのでしょうか。それは、鍋の横の部分にらせん状の溝を付け、水温が上がると、水は溝に沿って上昇し、その勢いで大きな渦が発生するという仕組みなのです。
 では、渦が起こる事によるメリットとは、何でしょうか。
◆鍋の中に渦が発生して熱が全体にムラなく伝わり、お湯が早く沸く
◆野菜、麺類、卵など茹でる際に混ぜる手間が省ける
◆熱が全体に均等に伝わり、茹で上がりが早く美味しくなる
◆渦の力で泡が中心に集まるので「吹きこぼれ」にくくなる
◆アクが中心に集まるので、アク取りが簡単
料理の時間、手間、ガス代を節約できる一石三鳥の便利なエコ鍋だったのです。
 板金加工の試作品(デモサンプル)は出来上がっているようですが、商品化にはまだ至っていないのが現状のようです。渦巻きを興すエコ鍋。店頭に並ぶ日もそう遠くないのではないでしょうか。そうなれば、火のそばに近づかなくてもそうめんが茹でられる、汗をダラダラかかなくていい。やっぱり主婦の強い見方ですね。
大村 朋子


 火打石
時代劇などを見ているとしばしば火打石で行灯に火をつける場面が登場します。
黒っぽい石を打ち合わせて火花を散らさせるわけですが、あの火打石とは果たしてどういった石なのでしょうか。

昔、自分で道端に転がっている石をぶつけ合わせてみたりしたことがありますがそんなことにはなりません。 たまに、白っぽい火花が出ることもありますがあれは白熱化した石の粉だそうで、火打石から生まれるものとはタイプがちがいます。 
実は、火打石は石英と呼ばれる水晶に近いものだそうで、もちろん石英同士を打ち合わせて火が出るわけではなく、打ち合わせるのは鉄です。鉄と硬い石英をぶつけあわせることによって摩擦熱で鉄が燃焼し火花となります。

百円ライターのフリント部分もこれと同じ仕組みで、つまり百円ライターに使われているのは、なんのことはない火打石だったわけで、意外とレトロなアイテムなのかもしれません。
松岡 祐介