なにかされたわけではありませんが、8本足の蜘蛛が私は、嫌いです。ちなみに蜘蛛の巣もスキではありません。
ですが蜘蛛の巣は芸術なのです。
ビルを建てるには沢山の人により車や道具や機械を操りながら建てていきますが、蜘蛛は木の枝と風と糸で作っていきます。 親から教えてもらうのではなく、本能的に自分の体の何十倍百何倍もの大きさの巣(罠)を作成するのです。
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映画のスパイダーマンのように手からすぐに円がでるわけではありません。命綱をおしりに付けながら、風を利用して大黒柱となる縦糸3本を先に作り、壁となる枠糸と放射線状の縦糸を増やしていきます。
次に中央から外に向けて足場となる糸をゆるく丸く張っていきます。
最後に足場の糸を食べながら蜘蛛の糸らしい粘りのある糸を中央から外に向けて丸く張っていきます。
美しい丸網の完成です。 |
蜘蛛の巣は、地球では重力のせいで下側に密度が多くなるそうですが、宇宙で作成すると、完璧な丸になるそうです。
枝と枝との間の何もない空間を何度も往復し、縦糸と横糸を上手に組み合わせ、器用に丸い巣を作る蜘蛛は、まさに小さな芸術家だと思いませんか。
私にとってなるべくなら、触りたくない存在の彼らは、実は驚くべき才能の持ち主だと言うことがわかり、生物の神秘的な一部を見た気がしました。これからは、嫌いだと一言でまとめてしまうのは止めておこうと思うようになりました。
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